適正価格仕組みへコスト調査に着手 生産から小売りまで 農水省
品目別に、生産から小売りまでの各段階のコストと取引価格を調査する。対象品目は米・大豆・小麦と野菜、果実、茶、飲用牛乳・鶏卵・食肉、加工食品とする方向。野菜や果実は代表的な品目を選ぶ。
国の既存の統計で分かるのは米や小麦、牛乳の生産費や青果物16品目の流通経費などにとどまる。適正な価格形成の仕組みの検討にはデータが不足しており、今回の調査で補う。調査内容や手法は今後詰める。
同省は、生産から消費までの関係者を集めた協議会で仕組みづくりを検討している。各段階のコストの把握をどう行うかは焦点の一つ。生産費の統計がない品目や、企業の非公開データの扱いを巡って議論が難航している。
適正な価格形成については2023年度補正予算で4億円を計上。24年度予算案でも3000万円を盛り込んだ。同調査の他、消費者に理解を呼びかける広報活動を行う。