落ち葉や野菜くずなどを発酵させた熱を利用する「踏み込み温床」で育てた夏野菜の苗。今回、ナスやピーマン、パプリカ、万願寺唐辛子など14種類を20アールの畑に植えた。
苗作りはアブラムシがいるからと慌てない。カマキリの幼虫やテントウムシが食べてくれるからだ。「害虫がいて益虫もいる。いろいろな生き物の中で、健康な苗ができたら良い」。自家製堆肥を入れた畝にマルチを張った後、苗の定植作業に追われた。
動画と文=福本卓郎
自然の力を借りて畑を育てる農業を目指したいーー。この思いを胸に、7年間の会社勤めを経て茨城県石岡市に移住した山田晃太郎さんは、小さい頃からずっと生き物が好き。農業は食べ物を作るだけでなく、生き物が育つ環境をつくること。自分が生き物の世界に入れる窓口が農業と、大学生の時に考えた。借りた土地は、広さ2.7ヘクタール。今年も60品目を栽培する計画を立てている。
前回の山田君