借りた農地は約2.7ヘクタール。約13カ所で、季節ごとの作物を栽培している。今回、ナスやピーマンなど14種類の夏野菜を植え付けるため、20アールの畑で畝を作った。管理機を使い、畝に沿って深さ30センチほどの溝を掘り、自家製堆肥を約4トン入れた。溝を掘る理由は、作物の根に堆肥が直接届くようにするためだ。
この堆肥は、食べ物の残さやキノコの菌床栽培で使用済みとなった培地から出るおがくずやもみ殻、稲わら、落ち葉などを加えて発酵させて作ったもの。続いて、米ぬかともみ殻燻炭、腐葉土などで作るぼかし肥料を入れた。「ぼかしは微生物肥料とも言って、植物にとって有用な環境を整える」と、積極的に使っている。
動画と文=福本卓郎
自然の力を借りて畑を育てる農業を目指したいーー。この思いを胸に、7年間の会社勤めを経て茨城県石岡市に移住した山田晃太郎さんは、小さい頃からずっと生き物が好き。農業は食べ物を作るだけでなく、生き物が育つ環境をつくること。自分が生き物の世界に入れる窓口が農業と、大学生の時に考えた。借りた土地は、広さ2.7ヘクタール。今年も60品目を栽培する計画を立てている。
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