【やまがた】地域住民から寄せられたメッセージを取り入れたアート「さくらんボイス」が、山形市のJAやまがたさくら支店にお目見えした。東北芸術工科大学企画構想学科3年生が取り組む「ONE UP上桜田プロジェクト」の一環。支店の窓をカラフルな大きなサクランボが彩る。
同支店は、通行量の多い道路に面しているものの、店舗の印象が薄いのが課題だった。JAでは、組合員や地域の利用者により親しまれ、足を運んでもらえる店舗にしようと、同市上桜田地域を盛り上げる活動を行うプロジェクトに取り組む田澤紘子講師に協力を打診した。
「さくらんボイス」は支店名の「さくら」と山形特産の「サクランボ」をかけ合わせて着想した。学生らは、昨年10月に開かれた地域のイベントで住民16人から声(ボイス)を集めた。地域の好きな所や思い出など16人の声が、桜のような「ピンクツリー」に「さくらんボイス」が実る。
JAの岡崎輝明組合長や羽角克之常務らが3日、支店を訪問。学生らと「さくらんボイス」を貼り付け、アートを完成させた。岡崎組合長は「店舗が華やかになった。より良い店舗運営につなげたい」と語った。
プロジェクト代表の酒井梨紗さん(21)は「多くの人に見てもらたい。地域を好きになるきっかけになったらうれしい」と喜んだ。