日本農業新聞の市況情報サイト「netアグリ市況」が、スマートフォン対応版にリニューアルした。青果や花きを中心に、生産者の経営作物など〝見たい情報〟へ、すぐにたどり着ける仕様となった。稼働してひと月がたち、改めて搭載する機能や使い方を紹介する。
【目次】
●使い方のポイント
どうやって登録するの?
※Q&Aの記事を更新しました
●私はこう使う
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大田花き 磯村信夫社長 生きたデータで変化見つけて
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日農平均価格の対象品目
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70市場・300品目がスマホに
「netアグリ市況」には、本紙独自算出の市況データと、農水省や全国の各市場からの市況データが集まる。スマートフォンからでも、品目や卸売市場を選んで検索し、見たいデータを探せる。
本紙独自算出・収集のデータは、価格の実数だけでなく、グラフ表示もできて推移が見やすいのが特徴だ。
青果物・花きの各7の大手卸の取引データを基に本紙が独自に算出する「日農平均価格」は、品目別の平均価格と取引量が分かる。取り扱う野菜、果実、花きは、合計で約300品目に上る。
農水省調査による「市況速報」では、野菜と果実の直近の取引結果を、高値、中値、安値で示す。
本紙が各市場から独自に集める「市況確定」では、野菜、果実、花きだけでなく、畜産物(和牛・子牛・豚肉・鶏肉・鶏卵など)も扱う。
市況速報」と「市況確定」を合わせて、全国約70市場の取引結果が確認できる。
使い方のポイント
例えば、トップページにある「日農平均価格主要品目(前市比)を見ると、品目ごとの1キロ価格が並ぶ。まず野菜が表示されるが、上部にある分類のボタンでは果実や花きに切り替えられる。
トップページ下部の緑色の帯にある「データ検索」を押してみよう。日農平均価格の検索に関する八つの機能がある。
記者の目
ユーザーに聞くと、「netアグリ市況」の使い方は主に二つで、①最新市況のチェック②長期的な市況の分析となる。
①で押さえておきたいのが、netアグリ市況を支える日農平均価格だ。同価格は、青果物・花きの7地区にある大手卸の取引データを基に品目別に算出する本紙独自の建値指標だ。午前中から取引結果を基に更新し、午後5時までに確定する。
直売所のコンサルタントは、各地の直売所でアドバイスする際に、商品の値付けについて、日農平均価格の1・5倍を目安にしようと生産者へ伝えている。
②の長期分析は、生産者の経営に役立てたい。収益性を高めようとする際、過去の相場を振り返り、端境期など出回り量が少なくなる時期を狙うのは定石だ。
一方で、生産コストの高止まりなどが課題となる中で、経営の安定を優先して、相場の年ごとの変動が少ない時期に合わせた作型を、ミニトマトなどで取り入れる動きがある行政などの年統計は発表まで時間がかかるが、netアグリ市況なら、すぐに過去をさかのぼって分析できるのも強みだ。
花き卸の最大手・大田花きの磯村信夫社長は「農家や産地は目前の作付けに生かせる」と指摘する。