和子牛価格が回復傾向 2月 前月比6・7%高 上場頭数減が影響
前年同月比は4・0%(2万3080円)高と前年を大きく上回った。2年前の23年比では5・0%安と下げ幅を縮小させた。
主産地の九州地方は、開催のあった全ての市場で前月を上回った。西日本最大規模の肝属中央家畜市場(鹿児島)は、前月から2割(10万円)以上上げた。市場関係者は「上場頭数の減少で他市場から巡回する購買者の来場が多く、価格を引き上げた」と話す。前月比、前年比共に1割以上価格を上げたのは、豊後豊肥家畜市場(大分)、小林地域家畜市場(宮崎)、薩摩中央家畜市場(鹿児島)の3市場あった。
福島県の本宮市場は前月比6・7%(3万8347円)高の60万8927円となった。種雄牛「福之鶴」や九州で注目を集める「百合未来」などの産子が人気で、去勢と雌共に同3万円以上、価格を上げた。さらに高齢化による離農が響き、上場頭数が前月から49頭減少したことで、「県内の購買者から引き合いが強かった」(市場関係者)
兵庫の2市場は共に1頭100万円を上回る高値を付けた。最も高値を付けた但馬家畜市場は「全体的に発育が良い子牛の上場が多く、いつも以上に肥育農家の引きが強かった」とする。
肥育農家の収入源となる枝肉の2月販売価格も上げ基調で推移する。建値となる東京食肉市場の加重平均価格(A5・去勢)が前月比2・6%高の1キロ2585円だった。
今後の子牛取引について「3月は60万円を超える」(市場関係者)とした見方も広がる。