実証は6月末までで、白鶴酒造資料館内に昨年9月オープンしたマイクロブルワリー「ハクツルサケクラフト」で行う。醸造室の横に、40株を栽培できる農業装置を置き、シソやバジル、ミントなど酒造りに活用できる品目で試験栽培する。
日本酒の生産では、米こうじが糖化したり酵母がアルコール発酵したりする工程でCO2が発生する。同酒造が持つ3工場で発生する量は年間2000~3000トン。実証では醸造室からCO2を回収し、800ppm~1500ppm程度に濃縮して農業装置に送る。「実証期間内に40~60キロの発酵由来CO2を使う計算だ」(同酒造経営企画室)
作物は1カ月~1カ月半で収穫でき、ジンなどの原料にする。スパイスキューブの須貝翼代表は「小さな醸造所と小さな植物工場で、新たな循環型農業のモデルとして定着させたい」と意気込む。
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