
エコフィードは既に多くの実績があるが、実際にどのような原料がどう使用されているかは一般消費者にはほとんど知られていない。畜産農家でもエコフィードを全く利用していない生産者が多数派であり、利用方法などの実態を把握していないことがよくある。
一方で、研究機関や畜産コンサルタントでもエコフィードについて情報を得ていないことも多く、エコフィードを利用していない生産者はその利用に対して懐疑的な見方をしている場合もある。
しかし、エコフィードはコスト削減のみならず、生産性向上に寄与する場合もあり、肉質など、生産された畜産物の品質に良い影響を与えるケースも多い。逆にエコフィードの不適切な利用が生産性低下などにつながることもある。エコフィードは輸入穀物から作られた配合飼料とは異なり非常に幅広い成分や特性を有しており、簡単にいかない面もあるがさまざまな可能性もあるとも言える。
当社は全国の畜産農家に多種多様なエコフィードを供給する事業を行っており、多くのエコフィード利用現場を訪れるとともに、研究機関とさまざまなエコフィードの試験も実施してきた。本連載の私の担当回では、現場から見たエコフィードの実態について報告していく。