茶摘みロボ2台を同時に遠隔操作 鹿児島のグループ成功
農水省のスマート農業実証プロジェクトの一環で、鹿児島大学や富士通、日本計器鹿児島製作所などと共同で実証した。同市の堀口製茶の事務所から、約2キロ離れた2カ所の茶園でロボットを操作し、四番茶の摘採と中切り作業を行った。
これまでの実証では、現地で監視しながら2台のロボットを1人で動かし、作業時間の31%削減に成功した。今回はロボットが見えない遠隔地からの複数台操作による一層の労力削減が狙い。
富士通の吉岡英行主任は「将来的には8園地など、多くの園地を1人で監視すれば、労力を大幅に減らせる」と展望する。
遠隔操作の課題の一つは安全性だ。園地に第三者が侵入した際、事故につながる恐れがある。従来より通信速度が速い5Gネットワークを敷地内に設置(ローカル5G)。目視と同等の素早い緊急停止を可能にした。
鹿児島堀口製茶スマート農業推進部長の小牧健太郎さん(42)は「現地での監視は大変なので遠隔監視は労力軽減できる面白い技術」と評価する。
ただ、ロボットの茶園間の移動、茶葉の積み込みなどには現地で人手が必要。ロボット農機やローカル5Gの導入費も課題となる。
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