関西農業Week開幕 スマート機器の簡便さアピール
同展示会は、RX Japan(東京都新宿区)が主催する。今回で5回目。
大成(名古屋市)は、スマートフォンやパソコンを使って、遠隔地から畜舎や農地をリアルタイムで確認できる監視カメラを出品した。付属のソーラーパネルで発電した電気だけで動く。電気配線の工事が不要で、柱などに固定する。通信機は内蔵されている。価格は26万9500円で、通信費として月数千円かかる。同社は「一般的な製品の半分以下の価格で導入できる」と話す。
YEDIGITAL(福岡県北九州市)は、飼料タンクの残量が分かるサービス「Milfee」を売り込んだ。タンクのふたに磁石が付いたセンサーを張り付けて計測する。 KDDIウェブコミュニケーションズ(東京都港区)は、圃場(ほじょう)の状況を電話などで知らせるサービス「てるちゃん」を紹介。小型のセンサーとルーターを置くだけで簡単に使えるとした。
環境資材など一堂に
会場では、環境保全に貢献する資材の展示が目立った。脱炭素化が進む中で、紙製の農業用ネットや、バイオマス(生物由来資源)素材の鮮度保持袋などを紹介。安価で簡単に導入できる情報通信技術(ICT)機器も注目を集めた。
ゴーヤー栽培などに使う紙製の「グリーンネット」を売り込んだのが、横山製網(岡山県瀬戸内市)だ。強度があって水にも強い和紙を使用しており「通常のネットと比べて遜色なく使える」(同社)。収穫後に焼却処分できるのが利点で、ポリエチレンなどの削減にもつながるとした。20センチの網目で、幅1・7メートルの50メートル巻きで2700円(税別)。
ファーストパック(福岡県大木町)は、花の包装袋として、バイオマスを主な原料とした鮮度保持フィルム「FPEL―BIO&FRESH」を展示した。葉の水分子を活性化する加工を施すことで、水の吸い上げを促し、栄養を葉の隅々まで行き渡らせることで日持ちを良くする。花のロスを減らせる他、生分解性で環境への負担を軽減する。
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