しかし、国民一人当たりの牛肉消費量(部分肉換算)は諸外国と比べてまだまだ低位に留まっています。アメリカ農務省(USDA)「World Markets and Trade」 2023.4.11公表の牛肉消費量(枝肉ベース)に0.7を掛けて部分肉換算し、それを人口で割ってみると以下のようになります。アルゼンチン33.9キロ、アメリカ25.6キロ、日本は7.2キロです。つまりアルゼンチン人は日本人の4.7倍の牛肉を食べていることになります。
日本人の牛肉料理といえば、すき焼き、しゃぶしゃぶ、焼肉などが思い浮かびますが、アルゼンチンを代表する牛肉料理といえば「アサード」です。金網の上で塊の牛肉などをじっくり焼くもので、アルゼンチン人のソウルフードだそうです。
本校は今年7月にアルゼンチン食肉科学貿易研究所(ICOCA)と協定書を締結しました。これは両機関が協力してお互いの牛肉の生産、流通、消費、技術、食文化について共有し、もって両国の食肉産業の発展に貢献するためのものです。まずは先方の校長が年明けに来日するので、和牛の生産からカッティング、そして和食文化を堪能していただきたいと考えています。
公益社団法人全国食肉学校
総合養成科第23期卒業
専務理事学校長
小原和仁