1月18日19日に行われた第7回和牛甲子園に、取組評価部門の審査員として参加してきました。お肉のコラム（６）でも書いた通り、高校牛児たちの熱き闘いが今年も繰り広げられました。第7回の結果は次の通りです。取組評価部門の最優秀賞は岐阜県立加茂農林高等学校、枝肉評価部門の最優秀賞は鹿児島県立鹿屋農業高等学校、そして総合評価部門の最優秀賞は鹿児島県立鹿屋農業高等学校でした。

　取組内容は多岐にわたり、高校生らしい柔軟な発想で新たなことにも果敢に挑戦していました。地域の未利用資源やエコフィードの活用、木から生まれた牛の餌の利用、臭いやハエ対策に工夫を凝らし、牛と地域の環を作り、農福連携を追求し、放牧による新たな付加価値、さらにはJGAPや農場HACCPの認証取得に向けて汗を流し、という具合です。生活者が望む「健康な牛とおいしい牛肉」を作る姿勢は皆共通していたと思います。その結果として出荷された牛の枝肉は見事なものばかりでした。

　今回の和牛甲子園には、第3回第4回で総合評価部門最優秀賞連覇を果たした鹿児島県立市来農芸高等学校の先輩高校牛児の講話がありました。第4回はコロナ禍でもオンラインで実施したおかげでモチベーションを維持できたことや、卒業後の進路について、そして先輩としての温かいメッセージが伝えられました。また、お肉のコラム（６４）でご紹介した「着物ブッチャー」こと渡邊麻莉夏さんが特別授業として講演し、高校生にエールを送ってくれました。

　高校3年間一つのことに打ち込んだ高校牛児たち、まさに甲子園そのもので、皆とてもかっこよかったです。和牛甲子園