牛専門の写真家、牛を追い続けて30年の節目で写真展開催 東京都八王子市の高田さん
大阪府出身で、小学生の時、引っ越し先の近くに府立農芸高校があった。校内の牛に興味を持ち、畜産を学ぶため同校へ進学。牛の愛らしさに魅了され、卒業後は酪農ヘルパーになった。けがのため辞めざるを得なくなったが、牛と関わり続けたいと考え、牛専門の写真家に転身した。
高田さんの写真の魅力は、牛の豊かな表情だ。撮影時には、牛がリラックスできるよう、頭をなでたり話しかけたりして距離を縮め、寄り添って自然な姿を捉える。牛のペースに合わせるため、牧場で半日以上過ごすことも多い。交流の深い同市の磯沼ミルクファームでは、夜通し牛の出産に立ち会った。
同ファームの磯沼正徳代表は「高田さんは酪農ヘルパーの経験を生かし、牛に限りなく近づいて写真を撮れている。安心させて自然な表情を引き出す、オンリーワンの牛写真家だ」と評価する。
高田さんは「写真展では、牛の声が聞こえてきそうな写真を展示する。たくさんの人に牛の魅力を感じてほしい」と笑顔で話す。