厄払いで桃PR 山梨・甲斐国一宮浅間神社
古事記には、イザナギノミコトが追って来る鬼に対し、桃の実を投げて退散させたという伝承がある。ここから「桃=邪気を払う」のイメージが定着し、おとぎ話「桃太郎」で広まったとされる。
浅間神社では、毎年7月に桃の豊作に感謝する桃祭りを開くなど桃に縁深い。古屋真弘宮司は「当神社は1000年以上の歴史がある。新しい試みを通じて、通年で若い人にも神社に足を運んでほしい」と、桃にちなんだ厄払いを発案した。
桃の形をした「桃之玉石」を投げ、富士山の形に切り抜かれた穴を通して、6メートル先の鬼に見立てた石に当てる。玉石が鬼石に当たって砕ければ、厄払いとなる。初穂料は500円(玉石2個)。当たらなければ、鬼石に近づいて投げてもよい。
市内から参拝した30代の夫婦は「無事に鬼石に当たり、心がすっきりした」と笑顔。古屋宮司は「遊び心を取り入れ、神聖な場所だけど、楽しかったと思ってもらえるようになれば」と話した。