牛乳を毎日飲むのは牛乳好きでなければ難しい。何かを加えて混ぜるだけで、飽きずにおいしく楽しめるバーテンダーオリジナルの牛乳の飲み方を聞いた。新型コロナウイルスの感染が再拡大し、外での飲酒が限られる中、自宅で気軽に牛乳を使ったカクテルを楽しもう。
東京都千代田区にあるバー「TIGRATO(ティグラート)」のバーテンダー、高宮裕輔さん(38)は「會舘(かいかん)フィズなど牛乳を使ったカクテルは日本では昔から楽しまれている」と話す。
會舘フィズは東京・丸の内にある「東京會舘」発祥のカクテルだ。1945年の終戦後、日本は連合国軍総司令部(GHQ)の統制下に置かれた。GHQ本部の近くにあり、米軍の将校たちの酒場として利用されていた。朝から将校たちは酒場で酒を飲み交わしていたが、酒を飲んでるように見られないようなものをリクエスト。そこで生まれたのが牛乳を入れたジンフィズ「會舘フィズ」とされる。
高宮さんは「コロナ禍で酪農家をはじめ、酒造メーカー、飲食店も大変だが頑張ろう。コロナが落ち着いたらバーで會舘フィズを飲んでみてほしい」と話す。
高宮さんは「ジンは今ブームとなっているが、家にジンがある人は少ないと思う。家で楽しむなら焼酎で牛乳を割った焼酎ミルクフィズがお薦め」と話す。
焼酎ミルクフィズの作り方は、焼酎に牛乳、シュガーシロップ、炭酸水を加えて混ぜるだけと簡単だ。高宮さんは「焼酎以外の酒、例えば日本酒やウイスキーでもおいしく作れる。すっきりさせたいときは、レモンジュースを少し入れるとおいしい」と説明する。
同店の女性バーテンダー、松島瑠里さん(23)は牛乳を使ったノンアルコールカクテル「イチゴと牛乳のモクテル」を薦める。モクテルとはノンアルコールカクテルのこと。おいしく作るこつは、イチゴをよくつぶすこと。シュガーシロップを増やすと、より甘くなるという。
松島さんは「イチゴ牛乳だが、少し炭酸水を加えることで爽やかになる。飲みやすいので、風呂上がりに楽しんでほしい」とアピールする。(岩下響が担当しました)
焼酎ミルクフィズ
■材料(1杯分)
焼酎30ミリリットル、牛乳100ミリリットル、シュガーシロップ10ミリリットル(ガムシロップでも可)、炭酸水40~60ミリリットル、氷適量
■作り方
- グラスに氷を入れる。
- 焼酎、牛乳、シュガーシロップを加え、よく混ぜる。
- 炭酸水を優しく注ぐ。
- 軽く混ぜる。
イチゴと牛乳のモクテル
■材料(1杯分)
イチゴ4個、牛乳100ミリリットル、シュガーシロップ10ミリリットル(ガムシロップでも可)、レモンジュース5ミリリットル、炭酸水40~60ミリリットル、氷適量
■作り方
- グラスにイチゴを入れて、よくつぶしておく。
- レモンジュース、シュガーシロップ、牛乳を加えてよく混ぜる。
- 氷を入れ、炭酸水を加えて優しく混ぜ合わせる。