全国食肉学校では学生の最初の授業でこの本を紹介します。また、夏休みに行う小中学生向けの食育セミナーでは、初めに「いのちをいただく」の紙芝居を読み、その後の実習で子どもたちが自分で切ったお肉を、お昼に皆でおいしくいただきます。この食育セミナーは子どもたちにもその保護者にも大変好評で、「この紙芝居を読んで良かった」「牛豚のいのちに感謝して残さず食べようと思った」などのコメントを毎回いただきます。
さて、昨年度、全国食肉学校では創立50周年を記念して校庭に畜魂碑を建立しましたが、先週の5月30日、地元の玉村八幡宮の宮司さんにお越しいただき、初めてとなる畜魂祭を執り行いました。

学生たちは普段から家畜のことを意識しながら勉学に励んでいますが、今回改めて家畜のいのちに想いを馳せ、お肉を無駄にすることなく生活者に提供するための誓いを新たにしました。生産者の学生は家畜を健康に育てるよう、と畜業務の学生は高品質なお肉を作るため、衛生管理を徹底して丁寧に作業するよう、部分肉製造の学生は骨に肉を残さず歩留まりを上げるよう、精肉店・飲食店の学生はお肉を賞味・消費期限内に真心こめてお客様に提供するよう心がけます。
公益社団法人全国食肉学校
専務理事学校長
小原和仁