6月の最終日曜日、全国食肉学校の食肉販売科学生による「卒業記念感謝祭」が行われました。卒業を1週間後に控えたこの時期、学習の集大成として企画から仕入れ・製造・販売まですべて学生によって行われ、講師はそれを手伝います。学生たちは約2週間前から夜遅くまで打ち合わせを重ねてきました。上州牛半丸、上州麦豚3頭を中心に、様々なお肉を仕入れ、それを自分たちで脱骨し、精肉、惣菜、ハム・ソーセージなどを製造・販売します。事前申し込みは400通を超え、抽選で当たった128組、218名のお客様が来場されました。
実習室をお店に変えて接客する学生たち
「感謝祭」の文字のとおり、普段学生たちがお世話になっている地元の方々に、お肉をとおして感謝の気持ちを伝えるという趣旨で行っているため、利益も加工賃もいただかず、原価で売価設定しており、毎回大変ご好評をいただいております。今回は10時から13時までの3時間で200万円を超える売り上げとなりました。買い物かご一杯にお肉を入れて、一人では持ちきれないお客様のために、学生はそれをレジまで、そして駐車場まで運んでいました。
食肉販売科の学生は普段、生体の集荷、と畜、部分肉加工、パックセンターでの精肉加工、ローストビーフなどの加工品製造、スーパーのバイヤーへの営業、牛肉の輸出などを行っていて、お客様に直接販売する仕事をしている学生は少数です。自分たちが考えて作った商品を、お客様に一生懸命にアピールし、それをお買い求めいただき、「ありがとう」「お肉の勉強頑張ってね」と言っていただける経験は何物にも代えがたいものがあります。そして学生たちは、心からお客様に感謝の気持ちを伝えました。