
その結果、不思議なことに工場が広く感じられるようになりました。そして、整頓されていない部分があるととても目立つので、すぐに改善されるようになりました。何より社員の意識が変わり、製造に係る些細なことでもすぐに報告が上がるようになり、風通しが良くなりました。また、以前は販売先による工場点検を受けることは正直言って気が進みませんでしたが、5Sが徹底されていると、きれいになった工場を早く見せたいと思うようになったことは我ながら意外でした。
和牛甲子園に出場する高校の中にはJGAPや農場HACCPに取り組む高校牛児も少なからずいます。彼ら彼女らの取り組み発表では、5Sを実施したことにより牛舎が清潔になり、牛の状態も良くなったとの報告も多く見られました。食品工場でも牛の飼育でも大事なことは共通しているのだということを実感しています。
公益社団法人全国食肉学校
専務理事学校長
小原和仁