[九州・新時代に挑む 夢の舞台へ 鹿児島全共](1)福岡県 2大会目挑戦[動画付き]
肥育と繁殖 連携強化
「福岡県全体の牛のレベルが上がり、5年前とは全然違う」
鹿児島全共8区(去勢肥育牛)の県代表で、県肉用牛生産者の会会長を務める長浦牧場(糸島市)の鈴木雅明さん(69)は力を込める。
県として全共初挑戦だった前大会は、優等賞入りがかなわなかった。県出品実行委員会会長として奔走した鈴木さんは、鹿児島など畜産県の技術力の高さを改めて知った。
それから5年。県は肉牛の部に加え、種牛の部(2、3区)の初出品を目指し、三つの和牛改良組合を設立。繁殖農家のレベルアップに取り組んだ。
さらに、肥育農家との連携のために県肉用牛振興協議会を立ち上げた。情報をオープンにし、県内一体となって戦う体制を築いた。
鈴木さんは「以前は他地域の繁殖農家のことはよく分からなかったが、今は顔を合わせる機会が増えて密に情報交換できる。全共だけでなく産地全体のプラスになった」と手応えを感じている。
地元のJA糸島は、枝肉の重量や上物率なのデータを肥育農家に示し、血統の良しあしなどを客観的に把握できるようにサポート。繁殖農家にも枝肉成績をフィードバックするなどの取り組みを継続的に行い、肥育農家との連携を強化した。
鹿児島全共に向け、候補牛を育てた県内の肥育農家は16人となり、前大会の10人から大きく増えた。接戦を制した鈴木さんは「プレッシャーを力に変え、代表に選ばれなかった人の分まで頑張る」と上位入賞を狙う。
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