[九州・新時代に挑む 夢の舞台へ 鹿児島全共](2)佐賀県 去勢肥育 めざす上位入賞[動画付き]
佐賀県は、鹿児島全共第8区(去勢肥育牛)に県保有の種雄牛「誠華山」を父とする2頭を送り出す。出品するのは、JAからつ管内にある佐賀牛宮崎牧場(唐津市)と、からつ前田畜産(同)の2法人だ。銘柄「佐賀牛」で知られる優れた肥育技術で、上位入賞を目指す。
3回目の挑戦で初出場を勝ち取った佐賀牛宮崎牧場。代表牛「華」は、繁殖を営むスタッフの家で生まれた牛。「これ以外ない」と見込んで購入した。
ただ、普段は雌牛の肥育が専門。宮崎陽輔社長(41)は「去勢は想像が付かなかった。先輩農家やJAの指導員に聞きながら育ててきた」と明かす。
ストレスがかからないよう角地のケージで1頭で飼い、暑さ対策に専用の扇風機も購入した。「佐賀牛の評価をもう一段引き上げたい」。目指すは県勢初の優等賞1席だ。
一方の、からつ前田畜産は2度目の出場。法人化後最初に出荷した前回・宮城全共は思い出深い大会だが、前田勇人会長(61)は「より上位に行くため、宮城での2等の賞状は捨てた」と笑う。
手掛ける代表牛は唐津市生まれの「佐嘉」。子牛の頃から良質な稲わらを与え、配合飼料を食い込める腹づくりには特に気を使ったが、その他の飼養管理は「佐賀牛」仕様の“普段通り″を心がける。
前哨戦と目された3日の九州管内系統和牛枝肉共励会では銀賞2席に入り、実力を示した。「唐津で生まれた牛で上位入賞し、産地に少しでも還元できれば」。地元繁殖農家の思いも背負い、全共に挑む。
動画が正しい表示でご覧になれない場合は下記をクリックしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=7EQe1I5o1fI