8月31日の「野菜の日」に合わせて国産野菜の魅力を探るため、本紙「農家の特報班」は牛乳に続く「夏の農産物応援企画・後編」として、「好きなのはどっち? 究極の選択! 野菜6番勝負」と題したアンケートをした。JA全農の通販サイト「JAタウン」のオフィシャルサポーター、秋元真夏さんを加えた計260人が”推し”に選んだ品目と、それぞれに込めたこだわりとは--。
<調査方法>
アンケートは25日までの7日間、インターネット上で募集した。”ライバル同士”に見立てた野菜6組を設定。どちらが好きかを尋ねた。44都道府県と海外に住む9歳から80代、農家やJA役職員、会社員、公務員、主婦、パート・アルバイト、学生、自営業など計259人が回答した。
味付けは、塩コショウとコンソメをベースに、ベーコンとスライスしたタマネギ、ニンニク。煮込み時間が長すぎるとトマトの形がなくなります。
ハンバーグとトロットしたトマトの酸味が合わさり、ふわふわっとした優しい食感です。
■スープ (香川県の男の子9歳。保護者を通じて投稿)
3歳ぐらいから料理に興味を持ち始め、冷蔵庫にあるものを使って煮込み野菜のスープをよく作っています。
■シロップ漬け (北海道の酪農家40代女性)
ミニトマトの薄皮はむきます。へたに小さく切り込みを入れ、熱湯を張ったボウルに入れるとむきやすくなります。
水と砂糖を小鍋に入れて火にかけ、砂糖がとけたら粗熱を取りレモン汁を加えてミニトマトを投入。冷蔵庫でひと晩なじませます。
皮がないので口当たりがよく、子どもでも食べやすいです。
短時間で焼き上げるので、秋、春キャベツならシャキシャキ感が、冬キャベツならホクホク感が甘みと一緒に味わえます。
新鮮なキャベツをたっぷり使い、最低限のつなぎぎくらいの粉で作ります。ひっくり返すの至難の技なので小さめに。
■ギョウザ (愛知県の主婦60代)
キャベツは、みじん切りした後、食品用ビニール袋に入れ、小さじ1の塩を入れて袋を振ります。袋の下に複数の穴を開けて30分、水が自然に出るよう放置します。
その後、肉だねと混ぜる時、キャベツをざるに開け、さっと1、2回振ってから混ぜ込んでいます。
もともと、青ネギが大好きで。短大の学食が天かす、青ネギ入れ放題だったのでそこから山盛りにかけるようになりました。野菜不足も補えます。
■ラーメンの薬味に (大阪府の野菜農家50代男性)
デパ地下のデリ並みにその時期取れる野菜を数種類組み合わせて、ごちそう感を出すことも。北海道の農家友だちにもらった「インカのめざめ」で作った時は、衝撃的な甘さとおいしさで感動しました。
ジャガイモなどの野菜は保存によって味わいが変わります。食べ比べができるのは、保存しておける農家ならではの役得かもしれません。
■韓国風煮っころがし「アルカムジャジョリム」 (東京都の60代女性)
煮汁を濃いめ、量は芋が柔らかくなったら、芋の半分の高さぐらいにして煮詰めます。鍋にふたをして振り、煮汁を煮からめるようにして仕上げます。盛り付ける時に糸唐辛子を天盛りにすると見映えがします。
■コロッケ (愛知県の主婦60代)
ゆでた後、粉ふき芋状態になったら、牛乳を適量入れてからをつぶすと、まろやかになります。香辛料にもこだわっています。ナツメグを小さじ半分程度、さらに、ひきたての黒コショウも入れています。
一緒に並べたラタトウイユは水を使わず、野菜の水分だけで作っています。その時、冷蔵庫にあるものを使いますが、欠かせないのはナスとトマト、ズッキーニ、ブロックのベーコンです。パプリカを入れるときもあります。
サツマイモは水に軽くつけて、あくを抜きます。皮はむいています。色が悪くなる時があるので。味は塩だけ。出汁炊きもやったけど、塩が好みです。
■甘酢炒め(東京都の主婦30代)
サツマイモのホクホク、しっとり、レンコンのシャキシャキ、鶏肉のジューシーさ、それぞれ違った食感が楽しめるのが特徴です。
サツマイモはあらかじめ加熱しておきます。水から時間をかけてゆでると甘みが増します。時間が無いときは電子レンジでもOKです。
月2回くらい作ります。「一味違う、かやくごはんを作りたい」と考えて、ショウガを使うことにしました。自分で栽培した野菜を調理して食べると、野菜の特性や味が分かるし、その上、おいしく楽しめます。
タケノコのコリコリとした食感と、ほんのり甘い白みその風味と、サンショウの香りがマッチして、とてもおいしいです。
タケノコは採れたてが一番あくがなくておいしいです。白みそとみりん、砂糖を照りが出るまで煮詰めます。母から伝授してもらった作り方です。
秋元さんにインタビュー 現場知り農家身近に
よく使う野菜はダイコンです。味のよく染み込んだおでんのダイコンが好きです。おみそ汁を作る時、何か足りないなと思う時にも使います。だいたい一本丸々買いますね。一年中、家にあって、なくなると買い足します。
トウモロコシも好きで、夏になると絶対買っています。一番好きな食べ方は「とうもろこしご飯」です。一本丸々、実をそいで芯も半分に割って使います。研いだお米とお水、しょう油、こんぶ茶、少しのお酒と一緒に炊飯器に入れて炊きます。炊き上がったら、しょう油ちょっとかけて、バターを乗せていただきます。すごくおいしくて、今年も作りました。
もともと料理が好きなところに、JAタウンのオフィシャルサポーターになって、いろいろな地域に行かせてもらって農家の方や食材と触れ合うようになったので、好きなもの同士がばしっとはまった感じです。各地の食材をいただくと「めっちゃおいしい」ってなって、それをおいしくするには「どんな料理がいいだろう」と考えるのがすごく楽しいです。
畑に入らせてもらうこともありますが、農家の方と話していると、すごく思いを込めて農作物を作ってくれていることが分かります。おいしい食べ方を知っていたり、若い人にももっと興味を持ってほしいと思っていたり。そういうお話を聞いていると、その食材や農家の方がより好きになります。
野菜の選別を体験したこともあるんですが、農家の方は、すごい速さで選別していくんです。やっぱり職人技はすごいなって感じました。私たちがスーパーで見る時は、すぐに食べられる状態ですが、種まきから選別までの工程があって、天気も変動する中で大事に育てたものが届いている過程を知ると「より大切に食べよう」という気持ちが生まれます。
現場に行かせてもらうようになって、農家の方は一生懸命、手間をかけて農作物を育てているから、その分、どうしても値段は上がってしまうと考えるようになりました。
スーパーに行った時も、野菜が並んでいると「もしかしたら、以前に会った人たちが育てたものかも」と農家の方の顔が浮かんで、手に取ることが増えました。お店に行って、自分が知っている産地の名前が入った料理を見付けると「私、知ってるぞ」とうれしくなります。普段の生活の中でも、農家さんを意識することが増えました。
直売所にもよく行きます。地域に密着していて、農家の方が身近に感じられます。お薦めの食べ方が農家の方の言葉で書いてあって、お孫さんが書いた言葉を見たこともあります。家族で愛情込めて育ててくれているんだなって思うと、より手に取りたくなります。
(聞き手・柘植昌行、撮影・鴻田寛之)
▼インタビュー動画はこちらから(電子版有料会員向け・別ページ)
あきもと・まなつ 1993年8月生まれ。アイドルグループ・乃木坂46の元メンバー。現在はテレビやラジオを中心に幅広く活動中。今年4月にJA全農の通販サイト「JAタウン」オフィシャルサポーターに就任。同サイトでは「野菜の日」に合わせた先着1000人分のキャンペーンを実施中。