山形県庄内地方に伝わる「はんこたんな」。同県遊佐町で半世紀にわたって作り続けてきた阿部ウタ子さん(86)に、その作り方を教えてもらった。
阿部さんの「はんこたんな」は、着用しやすいよう、額用と目の下用の二つに分かれる。額用の方が大きいが、作り方は同じだ。それぞれ2枚の生地を縫い合わせ、その後、裏表をひっくり返し、ひもを付ける。二つは同時進行で作ると良いという。
阿部さんによると、本来は藍染めの厚いかすりの布で作るが、手に入らない場合は、汗を吸いやすい綿100%の生地を使うとよい。表側の生地を厚めにすると、頭に結んだときにピンと張り、視界が広くなるという。
より安定感を出すため、「ポリ芯」と呼ばれるプラスチック板を入れるのが阿部さん流だ。帽子の成形に使われるもので、インターネットや手芸店などで購入できる。
阿部さんは、表側の生地に花の刺しゅうを入れる。その場合、生地を縫い合わせる前に入れておく。「生地や刺しゅうをアレンジして楽しんで」と話す。
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