静岡県島田市の梶山善規さん(63)は、緑茶をサイフォンで抽出する器具を開発した。熱湯を注ぐだけで、香り高い茶を入れることができる。
名前は「チャイフォン」。湯を注ぐ容器と茶を抽出する容器、入れたての茶がたまるサーバーの3層に分かれている。サイフォンの原理で容器をつないだチューブを湯が移動する。沸かしたての湯を注げば、茶葉が入った真ん中の容器に湯が移動する間に、茶の抽出に適した80度以下まで下がる。約3分間でうま味の引き立つ茶を入れることができる。
梶山さんは元JA大井川の職員。「茶農家が苦境に立つ状況を間近で見てきた。茶葉の消費の裾野を少しでも広げたい」と力を込める。インターネットなどで購入できる。価格は1万8000円から。飲食店には、試用品の貸し出しもしている。(釜江紗英)
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