牛は繁殖農家の岩田篤徳さん(72)が放牧する繁殖雌牛で、毎朝9時に牛舎を開放すると20頭が100メートルほど離れた放牧地まで歩いていく。15分ほどで到着。10ヘクタールの草原で日中を過ごし、夕方には自ら牛舎へ戻る。
岩田さんはJA高千穂地区で畜産の経営指導に携わった後、家業の畜産を継いだ。放牧主体の経営にし、山地と耕作放棄地を15年かけ放牧地に整備した。4~12月に放牧するため、繁殖雌牛の1頭当たりの飼料代は年間1万円ほどで済む。岩田さんは「集落の景観も保てるため地域に喜ばれている。子牛も大きく育ち、平均より高く売れる」と話す。
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